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【Ep. 3】オートラムパークでまさかのヒットレシオ0%疑惑

※この物語はフィクションです

 

シンガポールのコールセンターで働くリョータは、29歳。

 

30歳を目前にして、彼は焦っていた。

 

「彼女いない歴=年齢」も、20代ならまだ可愛げがある。

 

しかし30代ともなるとさすがに悲壮感が漂う。30歳になるまでに、なんとか彼女を作りたい。

 

いや出来ることならむしろモテたい。モテてみたい。モテてモテて困ってみたい……!

 

そんなリョータが手にした一冊の本、それが藤沢数希著「ぼくは愛を証明しようと思う」だった。

 

この本に衝撃を受けた彼は、モテない人生にレボリューションを起こすべく、「ナンパ師」としてデビューを果たす。

 
このシリーズの過去記事↓

 

 

 

 

今夜の戦場は、MRTノース・イーストラインの南端から2番目の駅、オートラムパークだ。

 

前回のハーバーフロントでのデビュー戦では、ナンパ師としての船出早々、「非モテコミット」の罠にハマるという重大ミスを犯すところだった。

 

 

 

非モテコミットというのは、気に入った一人の女性のことしか見えなくなってしまい、ほかの女性に目を向けられなくなってしまう現象のことである。

 

これをしてしまうと男は、女性にいいように利用されてしまったり、キモいと思われてしまったりするらしい。

 

あんなにも簡単に非モテコミットしそうになった俺はつまり、藤沢数希著「ぼくは愛を証明しようと思う」の内容を全く自分のものにできていないということなのだろう。

 

 

 

反省した俺は、あの日から今日までのこの一週間、朝5時に起床して毎日この本を読み返した。

 

もちろん、正座して、である。そのおかげで、今ではかなり内容がしっかり頭に入っている気がする。

 

念のため、オートラムパーク駅に着くまでの間、恋愛工学の最も基礎となる公式を、あと50回諳んじておくことにした。

 

回数を指折り数えながら、MRTの中で念仏のように、

 

 

 

「モテ=ヒットレシオ×試行回数、モテ=ヒットレシオ×試行回数、モテ=ヒットレシオ×試行回数……」

 

 

 

と繰り返す。

 

このヒットレシオというのは、「女性と出会って連絡先を聞き出し、そこからベッドインに到達できるまでの確率」のことである。

 

この一連の流れを繰り返した回数が、ここで言う試行回数だ。

 

 

 

俺のようにモテない男のヒットレシオというのは、試行回数の定義にもよるが、10%もいけばいい方らしい。

 

つまり、出会った女性といずれベッドインできる可能性は、10%以下。

 

なかなか厳しい数字だが、ひたむきにナンパ道を極めていけば、いつかこの数字も上向いてくるのだろう。

 

 

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