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【Ep. 12】セラングーンで陽気なフィリピーナにYESと言わせる

※この物語はフィクションです

シンガポールのコールセンターで働くリョータは、29歳。

30歳を目前にして、彼は焦っていた。

「彼女いない歴=年齢」も、20代ならまだ可愛げがある。

しかし30代ともなるとさすがに悲壮感が漂う。30歳になるまでに、なんとか彼女を作りたい。

いや出来ることならむしろモテたい。モテてみたい。モテてモテて困ってみたい……!

そんなリョータが手にした一冊の本、それが藤沢数希著「ぼくは愛を証明しようと思う」だった。

この本に衝撃を受けた彼は、モテない人生にレボリューションを起こすべく、「ナンパ師」としてデビューを果たす。

このシリーズの過去記事↓

日曜日の夕暮れ時。MRTセラングーン駅は、買い物客でごった返していた。

ここしばらくおとなしめのエリアが続いていたせいか、やたらと人が多く感じてしまう。

ここセラングーンは、ノースイーストの主要ターミナル駅だ。

NEXという大型ショッピングモールができてからは、近隣エリアから多くの人が集まるようになり、今やセラングーンをセントラルエリアの一角と見なすこともあるというのだから驚きだ。

郊外では滅多に見かけないH&MやSEPHORAまで入っていて、なるほどこれならわざわざシティエリアに見かけなくても、十分にここで用が足りてしまうだろうと思った。

しかしモールの中はあまりにも人が多いため、逆に女性に声をかけづらい。

そこで俺はひとまず外に出てみることにした。すると……まだ開発途中なのか、すぐ隣には驚くほど広大な空き地が広がっていた。

夕焼けに照らされた空き地で楽しげにピクニックしている、何十人もの人々。

その様子は、シンガポールらしくない風景とも言えるかもしれない。

誰もが金銭的成功を追い求めている印象が強いシンガポールだが、名もないこんな空き地で、日曜を優雅に過ごしている人々もいるのだ。

俺もどこかのグループに入れてもらえないだろうか?

……そうだ! 俺のバイブル「ぼくは愛を証明しようと思う」に出てきたイエスセットというやつを試してみよう。

イエスセットというのは、女性をとにかく何回も、会話の中でイエスと言わせることだ。

会話とは、内容よりも、「いかに共感したか」「気が合ったか」という印象の方が大事らしい。

だから会話の中でイエスをたくさん言わせることで、親密であると思わせることができるというのが、このイエスセットの仕組みだ。

たくさんイエスを積み重ねて、ピクニックの仲間に入れてもらうぞ!

誰に声をかけるべきかは、すぐ決まった。

豊かなストレートの黒髪が美しい、スタイル抜群のあの子だ。

友人と2人でピクニックするその姿は、他の誰よりも際立って愛らしかった。

年の頃は20代後半だろうか。

ひとまず、簡単にイエスを得られそうな質問で、声をかけてみる。

「ハロー! ピクニック中ですか?」

その子は大きな目を一瞬パチクリさせると、次の瞬間、形の良い唇から真っ白な歯をほころばせて答えてくれた。

「イエス!」

良し、最初のYESをゲットだ! もう少しイエスが積み重なるよう、頑張ってみよう。

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