07/05/2018
こんにちは、編集長A子です。
突然ですが、夜ってお好きですか?
私は大好き。
全ての輪郭を目立たなくする、夜。
それって昼よりずっと、穏やかで優しい時間だと思います。
そんな私の趣味は、夜の帳が落ちた頃、ひとりシンガポールの街をお散歩すること。
きらめく灯のひとつひとつにストーリーを感じながら、何気ない街角を丁寧に味わうんです。
さぁ、あなたも今夜は私と一緒に、夜のお散歩に出かけませんか?
午後8時のラッフルズプレイス、昼間の喧騒はどこへやら。
この街がネクタイを緩めるこの時間帯が、私は大好きなの。
夜空を見上げればそこには、まばらな星を覆い隠して佇む高層ビル。
この街のビルがどれもこんなに高いのは、働く人たちの野心と比例しているからなのかしら、なんてね。
そして、こんなことを想像してみるの……
私がこのビルで働くとしたら、きっと、オレンジ色の灯りが漏れているあの窓のあたり。
ひとり居残って遅くまで頑張る後輩くんを、悪戯心でお散歩に誘ったりするんだろうな。
「ねぇ後輩くん、お仕事頑張るキミも素敵だけど、お外はとっても良い風が吹いてるわよ。
付き合ってくれない? 少しだけ。
気分転換して帰って来れば、その山のようなお仕事も、あっという間に終わっちゃうんだから」
そしてふたりで、30分だけのバカンスへ出かけるの。
歩くたびに少しだけ触れ合う肩に、私も後輩くんも、一緒にドキドキしながら……でも決してそんな素振りは見せないまま、ね。