海外での「子育て」には、普通以上の不安やストレスが伴うもの。
生活格差、言葉の壁、教育文化の違い、ママ友とのお付き合い、
ここシンガポールの日本人社会では日々、子育
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「3年生になって、大分慣れてきたみたいです。遅刻も、最近は全然していません」
ーーマジメでかっちりした口ぶりの印象と、ベリーショートにデニムのショートパンツという服装のギャップが印象的な、よしこさん。
MICA 以下M) そうですか!よかったですね。去年は、よしこさん、色々とがんばっていらっしゃいましたものね。
「でもね、ミカさん。私がしたことって、ほとんど何にも役に立ってないんですよ。
結局ね、あの子に、仲のいいお友だちが出来たのが大きいんです。
こんなことなら、親は淡々と、ただただご飯出して、気持ちに寄り添ってあげていたらよかったなあ・・・と、今は思います」
「息子は、シンガポールへ引っ越したばかりで、生活全てがガラリと変わったことに、戸惑いがあったのでしょうね。
大人ですら新しい環境は大変です。
ましてや、日本人学校に編入したとは言え、毎日会う友達や先生も変わったのですから。
もっとゆっくり、見守ってあげればよかったのですけど・・・」
M) よしこさんと夫さんが、息子君に寄り添ったからこそ、学校に行けるようになったんだと思いますよ。
(うつむき加減に微笑み、軽く首を振って)「たぶん、良いことも悪いことも、色々がんばってしちゃった気がします。
朝が少しでも楽しくなって学校に行く気になってくれたら、とパンケーキにジャムとチョコレート、蜂蜜を並べて、好きなだけ食べていい“甘いものかけ放題”の朝ごはんにしたり、クジを作って、玄関で景品をあげたり・・・」
M) すごい・・・! 楽しいアイディアですね~。
「でも、私もとても複雑で。息子に対して一所懸命働きかける一方で、思うように息子が動かないと、猛烈に腹が立ったりもしました。怒りをぶつけてしまったことも、何度もあります。」
M) そうですか・・・。よしこさん、母親として一所懸命だったのですね。