海外での「子育て」には、普通以上の不安やストレスが伴うもの。
生活格差、言葉の壁、教育文化の違い、ママ友とのお付き合い、
ここシンガポールの日本人社会では日々、子育
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「こんにちは、ミカさん!」
ーー颯爽と現れた克子さんは、とても二児の母には見えない。
ボブヘアは女性らしくふわっとさせ、黒と白のモノトーンが印象的なダイアン・フォン・ファステンバーグのピタッとしたドレス。
きちんとヒールのあるパンプスを履いて、どこにもスキが無い。
mica 以下M) こんにちは、克子さん。今日もお忙しかったみたいですね。
「全然大丈夫です!でも、今日でセミナーのオーガナイズが終わってホッとしました。ここまで忙しかったけど、やっと一息つけます〜」
M) いつもFacebookで、ご活躍を拝見しています。子どもがいても、女性が活躍できる見本のような女性ですよね、克子さんは。
「活躍だなんて……私なんて、まだまだです。
シンガポールには、たくさんステキな女性がいますから。大体、全部ボランティアなんですよ。私、1ドルももらってないんです」
M) え!?そうなんですか?あんなに奔走していらっしゃるのに……?
「ええ、そうなんです。ワークビザが無いのもあるんですけど。
でも、是非みんなに知って欲しいから、楽しいです。
誰よりも、自分自身が楽しめる、勉強したいイベントしかやっていないので、全然損した気はしないんです。
シンガポールへ来て2年が経ち、大分人脈も広がりました」
M) なるほど〜。素晴らしいですね。日本でもそういった、イベントオーガナイズのお仕事をされていたんですか?
「いえ、全然違うんです。私、商社の営業だったんですよ。総合職で」
M) ええ!すごいじゃないですか。バリバリのキャリアウーマンだったんですね?
「アハハ、バリバリかは分かりませんが……そうですね、自分としては、がんばっていました。
それなりに評価もしてもらっていたんですよ、これでも」
M) めちゃくちゃ仕事出来そうですよ、克子さん!
「こっちではもう、そんな経験も活かされないですが……。
主人の会社が、帯同家族は働いてはいけないという規定があるんです。
本心では、シンガポールでも働きたかったんですけど。」
M) そうでしょうね、克子さんほどの人なら。帯同を機に、仕事をやめられたのですか?
「それもあるんですけど、出産もしたし……ちょっと続けづらくなっていたんです。
シンガポールへの帯同は、大きなきっかけですけれど。」
「こっちへ来てからは、なんというか、空っぽになってしまったような気がしていました。
しばらく、無気力になってしまって……。
夫に対しても、子ども達にもイライラしてばかりなので、“自分らしい生き方”を見つけるために、女性起業家のビジネスコンサルを受けに行きました」